lに近い異教徒が、ad majorem gloriam Dei(神の栄光を大ならしめんがため)国王をはじめ、朝臣や、騎士や、僧正や、艶麗な女官や、その他セヴィリヤの全市民の眼の前で、大審問官の僧正の指揮のもとに、一挙に焼き殺されたあくる日であった、キリストはこっそりと、人知れず姿を現わしたのだが、人々は――不思議なことに、――キリストだとすぐに感づいてしまう、ここが僕の劇詩の中ですぐれた部分の一つなんだ、――つまり、どうして人々がそれを感づくかというところがさ。民衆は不可抗力に引きずられて、彼の方へどっと押し寄せたかと思うと、たちまちにしてそのまわりを取り囲み、しだいに厚い人垣を築きながら、その後ろについて行くのだ。彼は限りない憐憫のほほえみを静かにたたえながら、黙々として群集の中を進んで行く、愛の太陽はその胸に燃え、光明と力とはその眼からほとばしり、その輝きが人々の上に照り渡り、彼らの心はそれにこたえるような愛におののく。キリストは人々の方へ手をさし伸べて祝福を与えたが、その体どころか、着物の端に触れただけで、すべてのものを癒《い》やす力が生ずるのだった。と、その時、幼少からの盲目で
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