ソは歌をうたっていたっけ……だが、おれはさめざめと泣いていたんだ、あのとき泣きながら、おれはひざまずいてカーチャの面影に祈りを捧げていたのだ、そしてグルーシェンカだって、おれの気持をわかってくれたよ、あのときあれは何もかもわかってくれて、そういえばたしか自分でも泣いていたようだよ……しかし、畜生! 今から思えばこうなっていくのが当然だったんだよ! あのときは泣いたくせに、今は……今は『胸に剣を!』ってわけか、みんな女はそんなものさ!」
彼は伏し目になって物思いに沈んだ。
「そうだよ、おれは悪党だ! 紛れもない悪党だ!」と、不意に彼は陰気な声でこう言った。「泣いても泣かなくても、どちらにしても、悪党に違いないんだ! どうか、あの女にそう言ってくれ、それで腹が癒《い》えるものなら、おれは喜んで悪党よばわりに甘んじますってな、しかし、もうたくさんだ、むだ口をきくことなんかありゃしない! おもしろくもなんともないよ、おまえはおまえ、おれはおれの道を行くことにしよう、おれはもう、いよいよこれが大詰めという瞬間までは、二度と会いたかないんだよ、さようなら、アレクセイ!」こう言って彼は固くアリョー
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