ワで大威張りでいた婦人が急に調子を低くして、それ以来、とんと頭もようあげなくなったのさ、じゃ、その人がカーチャを止めようとしても、耳をかそうともしなかったわけだね、あの女の肚では、『何だってわたしに征服できる、何もかもわたしの勢力範囲にあるのだから、もしその気にさえなれば、グルーシェンカだって丸めこんで見せる』ってわけさ、だから自分でうぬぼれて、空威張りをやってのけたまでだもの、誰を恨むこともできないじゃないか? で、あの女がわざと、進んでグルーシェンカの手を接吻したのは、何かずるい目算があってだと思うかい? それは違うよ、あの女は全くグルーシェンカに惚れこんだのだよ、いや、グルーシェンカにではない、自分の空想に惚れこんだのだ、自分の夢に惚れこんだのだ、なぜって、それはあの女の空想であり、あの女の夢であったのだもの、惚れこまずにはいられないさ! だが、おいアリョーシャ、いったいおまえどうしてあの連中のところから逃げ出して来たんだい? 法衣の裾をからげて駆け出して来たのかい? わ、は、は!」
「兄さん、あなたは、あの日のことをグルーシェンカに話したために、どんなにカテリーナ・イワーノヴナ
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