オく申しましたと言うんだぞ、よろしく、よろしくってな! そしてこの騒ぎのことも詳しく話してくれ!」
そのあいだにイワンとグリゴリイとで老人を抱き起こして、肘椅子へ坐らせた。顔は血みどろになっていたけれど気は確かで、むさぼるようにドミトリイのわめき声に耳をそばだてていた。彼にはまだ、グルーシェンカがほんとにどこか、家の中にいるような気がしてならなかったのである。ドミトリイ・フョードロヴィッチは、ふと出がけに、憎々しげにじろりと父をにらんだ。
「おれはおまえさんの血を流したからって、後悔なんぞしないぜ!」と彼はわめき立てた。「気をつけろよ、爺《じじい》め、空想に気をつけることだぜ、おれにだってやっぱり空想があるんだからな! おまえさんなんざ、おれのほうからのろってやら、もうとんと縁切りだ……」
そして彼は部屋を駆け出して行った。
「あれはここにおるぞ、確かにここにおる! スメルジャコフ、スメルジャコフ」と老人は、指でスメルジャコフを招きながら、やっと聞きとれるだけのしわがれ声で言った。
「あの女なんか来ているもんですか、ほんとにわけのわからない爺さんだなあ」とイワンは、がみがみ父をどな
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