けられた自尊心のほか、なんにもありゃしません。わたくしがここへまいりましたのも、あるいは自分で親しく一見して、忌憚のないところを申し上げるためであったかもしれません。わたくしの倅《せがれ》のアレクセイがここにお籠《こも》りしておりますでな、父親としてあれの身の上が気がかりでございます。また心配するのがあたりまえでございますよ。わたくしは始終耳をそばだてて、お芝居をしながら、そっと様子を見ておりましたが、今こそあなたがたの前で最後の一幕をお目にかけるつもりでございます。いったい今わが国はどんなありさまでしょうか? 倒れかかったものは倒れてしまいます。また一度倒れたものは、もう永久に起き上がれっこありません。それじゃあたまりませんや! わたくしは起き上がりたいのでございます。有徳の神父様がた、わたくしにはあなたがたが、憤慨に耐えんのでございます。いったい懺悔《ざんげ》というものは偉大なる聖秘礼でございます。これはわたくしもありがたいものと思って、その前にひれ伏してもよいくらいの覚悟でおります。ところが、あの庵室ではみんな膝《ひざ》を突いたまま、大きな声で懺悔をしておるじゃありませんか。全体
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