いえ本当にもっともだわ」
「いや、わしがぜひとも行かせますじゃ」と長老がきっぱりと言いきった。

   五 アーメン・アーメン

 長老が庵室を出ていたのはおよそ二十五分くらいだった。もう十二時半を回っているのに、この集まりの主要人物たるドミトリイ・フョードロヴィッチはいまだに姿を見せなかった。しかし一同はほとんど彼のことなど忘れてしまった形で、長老が再び庵室へはいって来たときには、恐ろしく活気のある談話が客のあいだに取りかわされていた。その話の牛耳をとっていたのはイワン・フョードロヴィッチと二人の僧であった。見受けるところ、ミウーソフも熱心にその話に容喙《ようかい》しようとしていたのだが、この時もまた彼は運が悪かった。どうやら彼は二流どころの役割しか当てがわれていないらしく、彼のことばには答えるものもあまりなかった。この新しい情勢が、しだいに鬱積《うっせき》した彼の癇癪を、ますます募らせるばかりであった。彼はもう以前からイワン・フョードロヴィッチと学識のせり合いをしていたのだが、相手の示す粗略な態度を、冷静に我慢することができなかったのだ。『少なくとも、今日までわれわれはヨーロッパに
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