す。
千切れ飛ぶ雲の形に、どうしても掴めなかったものの形を、示されることもあります。
荒壁の乾きぐあい、撒き水の飛沫の形をみて、はたと気づいて、
「ああ、あの形をとったら――」
と、そこから仕事がすらすらと運んだことも幾度あるか知れません。
要は不断の努力、精進をしておれば機会を掴むことが出来るのではないでしょうか。
天の啓示を受けるということは、機会を掴むということであります。
天の啓示とは機会ということであります。
機会ほど、うっかりしていると逃げてしまうものはありません。
機会を掴むのにも、不断の努力と精進が必要なのであります。
底本:「青眉抄・青眉抄拾遺」講談社
1976(昭和51)年11月10日発行
入力:鈴木厚司
校正:小林繁雄
2004年5月8日作成
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。
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