光員    隠岐守行村
 民部大夫広綱     壱岐守清重
 関左衛門尉政綱    布施左衛門尉康定
 小野寺左衛門尉秀道  伊賀左衛門尉光季
 天野左衛門尉政景   武藤左衛門尉頼茂
 伊東左衛門尉祐時   足立左衛門尉元春
 市河左衛門尉祐光   宇佐美左衛門尉祐長
 後藤左衛門尉基綱   宗左衛門尉孝親
 中条左衛門尉家長   佐貫左衛門尉広綱
 伊達右衛門尉為家   江右衛門尉範親
 紀右衛門尉実平    源四郎右衛門尉季氏
 塩谷兵衛尉朝業    宮内兵衛尉公氏
 若狭兵衛尉忠季    綱嶋兵衛尉俊久
 東兵衛尉重胤     土屋兵衛尉宗長
 堺兵衛尉常秀     狩野七郎光広
  路次の随兵一千騎なり、
抑も今日の勝事、兼ねて変異を示す事一に非ず、所謂、御出立の期に及びて、前大膳大夫入道参進して申して云ふ、覚阿成人の後、未だ涙の顔面に浮ぶことを知らず、而るに今昵近し奉るの処、落涙禁じ難し、是只事に非ず、定めて仔細有る可きか、東大寺供養の日、右大将軍の御出の例に任せ、御束帯の下に腹巻を著けしめ給ふ可しと云々、仲章朝臣申して云ふ、大臣大将に昇る人、未だ其式有らずと云々、仍つて之を止めらる、又公氏御鬢に候するの処、自ら御鬢一筋を抜き、記念と称して之を賜はる、次に庭の梅を覧て禁忌の和歌を詠じ給ふ、
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出テイナバ主ナキ宿ト成ヌトモ軒端ノ梅ヨ春ヲワスルナ
[#ここで字下げ終わり]
[#地から3字上げ](以上吾妻鏡)
[#地から3字上げ](以下承久軍物語に拠る)
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このとき右京権大夫義時は、御剣の役を勤め給ひしが、宮の門に入給ふ折ふし、俄かに心神悩乱し、前後暗くなりしかば、文章博士仲章を呼びて御剣をゆづり、退去して己の邸に帰り給ふ、ここに不思議あり、将軍御車より降り給ふとて、細太刀の柄、御車の手形に入りたるけるを知らせ給はで、打折らせ給ふこそ、あさましけれ、然るに、仲章苦しうも候ふまじとて、木を結ひ添へてぞまゐらせける、むかし臨江王といひし人はるかの道におもむくとて、車の轅折れたりけるを、慎しまずして行きけるが、再び返ることを得ずして、他国の土と朽ちにけり、前車のくつがへるは、後車の戒しめとこそ申すに、諫め申さざる文章博士不覚なる次第也、これのみか、御車の前を黒き犬、横さまに通る事、霊鳩しきりに鳴く事、かたがたもていまいまし
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