―後世のシナ人には、茶は美味な飲料ではあるが理想ではない――日本においては茶は生の術に関する宗教である
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 第三章 道教と禅道
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道教と禅道との関係――道教とその後継者禅道は南方シナ精神の個人的傾向を表わす――道教は浮世をかかるものとあきらめて、この憂《う》き世の中にも美を見いだそうと努める――禅道は道教の教えを強調している――精進静慮することによって自性了解《じしょうりょうげ》の極致に達せられる――禅道は道教と同じく相対を崇拝する――人生の些事《さじ》の中にも偉大を考える禅の考え方が茶道の理想となる――道教は審美的理想の基礎を与え禅道はこれを実際的なものとした
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 第四章 茶室
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茶室は茅屋《ぼうおく》に過ぎない――茶室の簡素純潔――茶室の構造における象徴主義――茶室の装飾法――外界のわずらわしさを遠ざかった聖堂
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 第五章 芸術鑑賞
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美術鑑賞に必要な同情ある心の交通――名人とわれわれの間の内密の黙契――暗示の価値――美術の価値はただそれがわれわ
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