う》って、
「これは今《いま》まで気《き》がつかなかった。じゃあわたしどもが世《よ》の中でいちばんえらいのですね。ありがたい。ありがたい。」
 とにこにこしながら、いばって帰《かえ》っていきました。そして帰《かえ》るとさっそく、お隣《となり》のちゅう助《すけ》ねずみを娘《むすめ》のお婿《むこ》さんにしました。
 若《わか》いお婿《むこ》さんとお嫁《よめ》さんは、仲《なか》よく暮《く》らして、おとうさんとおかあさんをだいじにしました。そしてたくさん子供《こども》を生《う》んで、お倉《くら》のねずみの一家《いっか》はますます栄《さか》えました。



底本:「日本の神話と十大昔話」講談社学術文庫、講談社
   1983(昭和58)年5月10日第1刷発行
   1992(平成4)年4月20日第14刷発行
入力:鈴木厚司
校正:大久保ゆう
2003年8月2日作成
青空文庫作成ファイル:
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