しっかり者のすずの兵隊
DEN STANDHAFTIGE TINSOLDAT
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen
楠山正雄訳

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【テキスト中に現れる記号について】

《》:ルビ
(例)舞踏会《ぶとうかい》

|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)通行|税《ぜい》

[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(例)[#挿絵(fig42379_01.png)入る]
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[#挿絵(fig42379_01.png)入る]
 あるとき、二十五人すずの兵隊がありました。二十五人そろってきょうだいでした。なぜならみんなおなじ一本の古いすずのさじからうまれたからです。みんな銃剣をかついで、まっすぐにまえをにらめていました。みんな赤と青の、それはすばらしい軍服を着ていました。ねかされていた箱のふたがあいて、この兵隊たちが、はじめてこの世の中できいたことばは、
「やあ、すずの兵隊だ。」ということでした。このことばをいったのはちいちゃな男の子で、いいながら、よろこんで手をたたいていました。ちょうどこの子のお誕生日だったので、
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