ブルジョア婦人雑誌について

 ところで現在日本で刊行され、市場に出ているブルジョア婦人雑誌の数は、各反動団体の機関紙をのぞいても、実におびただしいものである。そのなかで代表的なものだけを取りあげて見ると、読者とする婦人大衆の層を基本として、大体四種に類別し得ると思う。
 第一グループ
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婦女界、婦人倶楽部、主婦之友、婦人世界等。〔読者層〕小市民の家庭婦人、農村の富中農婦人ならびに一部の工場労働婦人を含む。
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 第二グループ
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女人芸術、婦人之友、婦人公論、婦人サロン、婦人画報等。〔読者層〕大小ブルジョア有閑婦人、女学生、インテリゲンツィア家庭婦人、職業婦人等。
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 第三グループ
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若草、令女界等。〔読者層〕小学校卒業または女学校程度の年少職業婦人、下級婦人勤人、女学生等。
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 第四グループ
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少女の友、少女世界、少女倶楽部等。〔読者層〕小学上級生、女学生、少女勤労者等。
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 これら四グ
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