再び、一九五〇年という年への期待と歓喜を!

 一九四九年九月二十一日から十日間、北京で開催された人民政治協商会議第一回全体会議の第一日に行われたあなたの演説が、日本で読まれています。「いまやこの国には活気があふれている。中国人民は、前進しており、革命の気にあふれている。これは、歴史の躍進と建設である」「孫逸仙の三民主義、すなわち民族の独立、人民の民主主義、人民の生活安定は、成功的に完成される確実な保証」があると語られたとき、演壇に立ったあなたの胸にあふれたであろう感動をわたしたちは感動なしに想像することができません。
 あなたがた革命の指導者たちと、根気づよい中国の人民とは、この日までに、幾多の辛酸とおびただしい犠牲を堅忍しました。それらは、人類の誇りとなる英雄的な行動でした。いま、わたしたちが、中国人民の勝利に対して衷心からのよろこびと友誼の感情を語るにつけ、日本の帝国主義が、中国解放のために最悪の妨害的存在以外の何ものでもなかったという事実を思いかえさずにはいられません。しかし、中国の人々は人民たる真情によって諒解されるでしょう。その日本帝国主義が、日本の人民生活をもまた壊滅させ
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