とともに思い起さずにはおれぬ。
同志小林は、プロレタリア文学の一部に現れた日和見主義に対しては、率先してそれとの闘争に立ち向った。彼は連続的に発表された諸論策において、日和見主義の社会的階級的根源をあばき、作品について具体的に指摘し、日和見主義との闘争がいかに政治的重要性をもつものであるかということについて、鋭く大衆の注意を喚起した。同志小林が卓抜なボルシェヴィク作家である上に、優秀な理論家、指導者としての最近の発展は主として日和見主義との闘争に関する諸論文の中にうかがわれたのである。このたびの決議のレーニン的基礎づけ、思想的基礎づけの半ばは、同志小林が全力を傾けて実践した日和見主義との仮借なき闘争の成果によって行われたと云っても過言ではないであろう。
同志小林の不滅の精神は、今日われわれが正しい決議を発表し得るに至った全過程を生々と貫き、更に決議そのもののうちに燦然と輝やいているのである。
万一、決議が、同志小林の英雄的殉難を機とし、謂わばそれによって心を入れかえた常任中央委員会によって懺悔的に発表されたものであるかのように考えられるとしたら、それは事実を歪めるものであるし、ま
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