「ふむ それがね どうも……」
 あの若い女のひとと彼とのこと
 その彼ときょうの女とのこと いろいろ

○彼女が身のまわりに持っている雰囲気の中には
 常にある爽やかさがあった。
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それが生活の或時期では健康さと芸術に対する野心から
次の時期には単純であるが確信に満ちたガンばりから
そして最近それは度々の鍛練によって引しまりやきがはいり、ばねはつよく正確になって、落付きしかも一層澄みとおったような爽やかさとなって来たのを○子は感じた。
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底本:「宮本百合子全集 第十八巻」新日本出版社
   1981(昭和56)年5月30日初版発行
   1986(昭和61)年3月20日第2版第1刷発行
初出:同上
※「*」は不明字。
入力:柴田卓治
校正:磐余彦
2004年2月15日作成
青空文庫作成ファイル:
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