な検事局というならば、あらゆる場合、基本的な人権の劬り、事件関係に対する社会の現実に立ったリアルな科学的洞察、真の道義的責任のありどころを明確にすることがのぞまれて当然である。一つの行為に対する法的処罰が、道義上の判断と評価とに一致しなければ一致しないほど、刑罰の非人道性が露出されるばかりである。罰せられたる幾人をもたらしたのは、治安維持法であったことを人々が忘れることは無いのである。[#地付き]〔一九四六年三月〕
底本:「宮本百合子全集 第十六巻」新日本出版社
1980(昭和55)年6月20日初版発行
1986(昭和61)年3月20日第4刷発行
底本の親本:「宮本百合子全集 第十二巻」河出書房
1952(昭和27)年1月発行
初出:「文明」
1946(昭和21)年3月号
入力:柴田卓治
校正:磐余彦
2003年9月14日作成
青空文庫作成ファイル:
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