であろう」と。わたしたちはこの言葉を、生活の実際について理解し、平和について語り、平和のためにする行動を、犯罪めかして宣伝しはじめた日本の軍国主義者に、平和を求める人民のゆるがない意志を示してゆくべき時になっている。日本は占領下にある。占領下の人民の最も深い人類に対するモラルは何であろうか。それは自分の経験しつつある生活の悲劇を、ふたたび他の民族の上にもたらす役に使用されることは決してしないということである。
[#地付き]〔一九五一年一月〕



底本:「宮本百合子全集 第十六巻」新日本出版社
   1980(昭和55)年6月20日初版発行
   1986(昭和61)年3月20日第4刷発行
底本の親本:「宮本百合子全集 第十二巻」河出書房
   1952(昭和27)年1月発行
初出:「婦人民主新聞」
   1951(昭和26)年1月1日号
入力:柴田卓治
校正:磐余彦
2003年9月14日作成
青空文庫作成ファイル:
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