十八番料理集
宮本百合子
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【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)流行《はや》り
|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)四|糎《センチ》位に
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(例)だし[#「だし」に傍点]を入れて
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白菜と豚の三枚肉のお鍋
そろそろ夜がうすら寒くなってくると家でよくするお惣菜の一つです。白菜を四|糎《センチ》位に型をくずさない様にぶつぶつ切りまして、三枚肉は普通に切ったのを一緒に水をたっぷり入れてはじめからあんまり強くない火で永い時間に煮ます。味は食塩と味の素と胡椒でつけて一番終いにほんの一滴二滴醤油を落します。白菜がすっかりやわらかくなった時白タキを入れても美味しゅうございます。是はスープもたっぷり一緒に呑める分量にしてはじめから水を入れておきます。家のお料理は疲れている時には、塩もつい余計と云う事になって定った分量をラジオの様に申しあげられません。何卒舌と御相談下さい。
ピローグ(挽肉の卵巻き)
これはロシヤで食べたものの真似です。挽肉をみじんにきざんだ玉葱
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