ホオペラやバレーに出演している。第一期の定期演奏会には、ベートーヴェンの作品を作品番号順に連続演奏をした。その他に四七年度の主な演奏会としてジョージ・ガーシュイン十年記念演奏会を行った。
 東京フィルハーモニー・オーケストラはアーニー・パイル交響楽団となった。アーニー・パイル交響楽団はアメリカの許可によって第一回公開演奏会を行った。
 日本人は長い間オペラを理解しなかった。自分たちで創作したオペラをもっていない。四七年度に入ってオペラとオペレッタへの関心がたかまった。いままで日本に唯一のオペラ団であった藤原義江の団体が「ラ・ボエーム」と「タンホイザー」などを上演したほかソプラノの歌手長門美保歌劇研究所が新しく組織されて活動を始めた。第一回公演の「ミカド」は始めて日本で上演され、外国舞台にない魅力で好評を博した。
 軽音楽 ダンス・ホール、キャバレー、ショウ、アトラクションなどとしての軽音楽は大流行で、無数の小軽音楽団体が出来ている。日本の軽音楽は主としてアメリカの軽音楽に追随している。この追随は一面的で日本の洋楽の低俗な感覚で受け入れ易い面だけを誇張している。
 日本音楽 琴、三味線な
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