、子供のためにあったような生活の気分がガラリと底ぬけになるのね、自分の生活の根拠があるのではないのですし。ドイツが一九一四―八年の間に全くデカダンスに陥ったという小規模の心理的見本です。苦痛や困難を背中や肩で支えて来たことのない人間のまことに脆い場合です。
同情よりもよく話し合い、処置を自分で自分に見出させなければならない時期です。わたしはこまかく心持の分析を話してやります。彼女は寿よりずっと正直で、真率ですから(今)自分の気持を一つ一つ照らして理解し、考えます。そこまでやって来ているのよ。さて、もう一段厳粛にこの人生というものを感じ直し、うけとり直させねばなりません。良人というものが、この仕事に、何のスケジュールも作り得ないというのは、普通かもしれませんが、何だか夫婦の密接なようで離れている不思議な感じを与えます。良人がいる、子供がいる、でも何の重しにもならない。これは女の或ときのひどい心理ね、それで別の対象なんかないのです。しかし、もし近くにあれば妙な心理の力学みたいなもので傾いて、そっちへ行ってしまうのね、自分というものの生きる目あてのしっかりしない女のひとが、三十五になって、
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