く私たちの柄にないことのようですが、自然にゆくならそれもわるくあるまいとも思います。何もないTは、何もないのを不思議にも思わぬ人のところが楽でしょう。大阪のKは全く虚飾的結婚して、えらいさわぎしたのですから。妹のものまでタンスにつめて行くという風に。
Nという人は背の高いやせぎすの人で髪が白いのが多く見える人です。Tが黒髪つやつや頬は紅というキューピー亭主が趣味なら駄目ですが。それも云ってやって。あなたの御同意をうけたらすこしこまかくきき合わせしらべて見ます。ケイ類などのことも。一郎というのだから総領と思いますが。兄さんのことも普通はキズになってTの話もまとまらず来ていますが、その人なら扱えるでしょう。世話する限度も分ってTとして安心ではないかしら。
全くまだコントンの話ですがどうぞ御意見おきかせ下さい。それによってどちらかにいたしましょう。霧のように消してしまうか、すこしはまとまりそうにしてみるか。ではきょうはこの話だけ。
住むのは横浜の郊外の由です。
十月二十四日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 駒込林町より(封書)〕
十月二十四日
灯のついたところでお目にかかったりすると、
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