は又おのずから別なものでもあるのですし。机の上に美しい一輪の花と写真でもおいて、そらね、見ていらっしゃい、やっぱり私たちよく勉強しているでしょう? そういう方がふさわしいわ、ねえ。その写真もスナップのごく日常的なのがいいわ。すべての親愛さは日常の活動のなかに在ったのだもの、その表現はやっぱり何か日常的な特徴をもっていなくては。来年からは、私たち流のをやりましょう。特別何年祭とかいうのでなければ、それで結構よ。夜だって、父の話なんか一人もしやしない、隣組のことだの配給のことだの。しかしそれは私は面白いと思いました、作家の心として。人間が、どんなに生活の現実の刻々に切実かということが感じられて。
 うどん粉がありませんから、料理でうすいうどんこからこしらえた皮を出すところをパンにしてあったりして。今もしお父様やお母様がいらしたらどんなに困っていらしたかしれないと国男が云い出して、皆笑って、そしてそのパン的御馳走をたべている。一つの光景でしょう?
 きょうはなかなか寒く、いかにも寒中らしい空気です、上り屋敷の駅に立っていたら、秩父連山が青くむこうに見えました。この部屋は殆ど大抵火鉢なしです、
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