のがあげられないことは悲しい非力として。
 あなたの眼が余り手のこんだものでないかもしれないということは、本当に吉報です。今机の上に珍しくバラが二本あります。三分ひらき、一輪は五分ひらき、随分きれいです。そちらからのかえり護国寺の角の花やで買いました。これからはあすこでおみやげに何かいいのがあったら買うことにしましょう、すこし高い花やよ。でもいい花があります、ではね。

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[自注8]十二月七日――一九四一年十二月八日、真珠湾攻撃、太平洋戦争開始。十二月九日朝百合子、駒込署に検挙。
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底本:「宮本百合子全集 第二十一巻」新日本出版社
   1980(昭和54)年3月20日初版発行
   1986(昭和61)年3月20日第4刷発行
※初出情報は、「獄中への手紙 一九四五年(昭和二十)」のファイル末に、一括して記載します。
※各手紙の冒頭の日付は、底本ではゴシック体で組まれています。
※底本巻末の注の内、宮本百合子自身が「十二年の手紙」(筑摩書房)編集時に付けたもの、もしくは手紙自体につけたものを「自注」として、通し番号を付して入力しました
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