「思う」の余波がそこに及んでいるのです。あなたのお手紙のようにわかりやすく書けばよかったのだけれど。自分と結びついて使う言葉について、余り選びかたがやかましいと、やっぱり瓜だか爪だかはっきりしないところも出るのね。でもやむを得ないということの方が大きくて。
友情のことも、こんどすっかり自分でかく本(プランを)では、その点明瞭にしましょうね。
前のときも同じ感想を頂いて、今度は比較的気をつけて展開はしたのですが、土台が、性別を中心にして求められているので、そういう欠点が生じるのです。性別から出発することは違っていると云いつつも、ね。
「突堤」のはじまりは、あれを私が淀橋にいた間に書いたということから、作品としては不成功な書き出しがくっついたのです。全然客観的にみれば何にもあの小品にあの前は不用であると思います。でも、とってしまう気がしなかったの。あざのようなものね、云わば。
本当に、あとでくりかえしてよまれても味も匂もあせない本、そういう本をかいて行きたいものです。
それに私にはいろいろ自分への希望もあって、最も親密によんでくださるひとの精神と情緒との隅々まで、くまなく触れるよう
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