初めて島田へ行って駅に下りたとき、それは一月六日ごろで、かるい粉雪が私の紫のコートにふりかかったのを覚えて居ります。つもりはしなかったわ。それでも炬燵《こたつ》は本式ね。今年は炭がないので、どこでも急に炬燵を切ったりして稲ちゃんのところは信州から一式買って来たそうです。うちはこしらえません。では、又のちほど。

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[自注1]彼のかいているもの――魯迅がケーテ・コルヴィッツの版画を紹介した文章。
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 一月二十五日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 目白より(封書)〕

 一月二十五日  第七信
 こんにちは。きょうは寒い日です。きのう神田へまわったら魯迅全集がなくて、きょう、とりよせておいて貰うことにして、さっきお恭ちゃんがとりにゆきました。六巻で十二円よ。でもケーテのことをかいたり、本が出来たり、二十三日だったりしたことのために買ってもいいと思って。
 魯迅全集は七巻あって、短い感想が非常にどっさりです。なかに、夫人へかいた手紙が集められているのがあります。なかなか辛苦した夫婦でありました。その手紙は、初めの部分はみんな広平兄という宛名です。コーヘ
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