何と可憐でしょう、ねえ。花はいろいろに声をあげるのでしょうね。そのような花の叫びをきいたのは誰でしょう。
 満開の白梅はよく匂っているでしょうか。今は寒中よ。花の匂いにつめたい匂いのないことも面白いこと。さむい花の香というものはどうもないようね。でもそれはそうなわけね、花はいのちの熱気でにおうのですもの。花のそよぎには確に心を恍惚とさせるものがあります。
 ひろい庭が欲しいと思うのは、いく人も子供たちが遊びに来たときと、花々のことを思ったときです。自分が子供だったとき樹の間でかくれんぼしたり裏の藪へわけ入ったりしたあのときめきの心、勇気のあふれた心を思い出すと、子供たちのためにひろいいろんな隅々のある庭がほしいと思います。花を、花圃《かほ》にはしないであっちこっちへ乱れ咲くように植えたら奇麗でしょうねえ。自然な起伏だのところどころの灌木の茂みだの、そういう味の深い公園は市中には一つもありませんね。庭園化されていて。いろんな国のいろんな公園。菩提樹の大木の並木の間に雪がすっかり凍っていて、そこにアーク燈の輝いているところで、小さい橇をひっぱりまわしてすべって遊んでいる小さい子供たち。仕事
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