のをこねはじめます。
きょうは、うちへ三人の姉弟妹のお客です。二十二、十九、十六という。けさはおKちゃんの兄が豊橋へ幹部候補生の学校で来ているのが、休暇で福島へかえったのが、かえりにより。この家の人たちは、実にうちへ来るのよ、やっぱりあの子がああいう生理だったから心配しているのでしょうね、何だか大変明るくよくなっているのでうれしいと云っていたから、まアようございます。考えると可笑しいわ、つまりうちでは少々もてあまし気味だったのね。でもこちらではいないよりよくて、本人がましになってゆれ[#「ゆれ」に「ママ」の注記]ば、結局は互の仕合わせというわけでしょう。しかし、そういう信頼のエゴイスティックなところ可笑しいわね、だって、うちへよこしておけば大丈夫というのはこっちの責任だけ勘定して、自分がそういう娘をよこすということについての責任は勘定に入れていないのだもの。そういう信頼[#「信頼」に傍点]は面白い。世の中は大部分そういう信頼を平気で適用させているのね。信頼を自分の責任として感じることが少いのね。夫婦でもそうね。
本年は年賀郵便なし、です全国。どんなに郵便局員は助ったでしょう、あれは
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