すぎるのです、実に大切なお体だからということは、この頃又新しくお感じ故、私が、きょうはカントク係とやかましくいうのをもおききになります。友ちゃんがかえる迄は居りますから、二日に立ちたいものと思って居ります。中公の年表の校正出たら一息で、さち子さんが校正見ていてくれます、これはうれしかったわね。
(三)[#「(三)」は縦中横]七月二十八日。きょうはやっと土用らしいからりとした暑さで、でも涼しいのね、台所で火をいじっても大して大汗になりませんから。土用らしく蝉が前の松林で鳴いて居ります。友子さんのいない間だけは、せめて私が御飯のことをして親孝行をいたしましょう。味だのもののくみ合わせだの一寸ちがって又舌に気持よいでしょう。お料理がうまいと云ってほめて下さいます、何にもしないのがたまにするからなのね、きっと。ほめられるとホクホクしているのよ。あの台所で働くユリはドメスティックでわるくないでしょう。
七月三十一日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 山口県島田より(封書)〕
七月三十日 島田からの第六信
きょうはなかなかの土用らしい天気です。今午後三時ごろ。階下で岩本のおばあさんがひるねです
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