て居ります。新しく共済病院というのや、ガス会社やも出来ていてよその土地から来たものということを誇らかに身辺に漂わしている細君連が室積の町やバスの中に居ります。

 ※[#ローマ数字3、1−13−23]室積の清木《セイキ》という家具屋を覚えていらっしゃるかしら。そこで友ちゃんの机を買いました。中学校の生徒でもつかえるようなので、輝が今に母さんのお古を頂けるでしょう。十一円五十銭也よ、島田までは届けないというので野原まで届けて欲しいとところを云ったら国広屋と云っていました、年よりの番頭が。おばあさんの家は、あの薬屋のある通りに見える松の古木の先ですってね、岩本のお嫁さんのおさとという前も通りました。うちも店は物がありません。達ちゃんから消息まだなしです。

 七月二十三日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 山口県島田より(封書)〕

 七月二十三日  島田からの第四信
 十九日づけのお手紙今朝。ありがとう。
 本当に涼しいつづきでした。でも、それではお米が大変でしょう。土用前の十日がよく照りこめばよいというのだってね。その期間が雨つづきでこの頃はこうというのでは困りでしょうね。きのう一日は土用らしくて
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