日 第二十一信
オハガキアリガトウ。こういう字でお礼をかくような気分ね。何とペラっとしているでしょう、一枚の葉書というものは。何度裏から表へひっくるかえして見ても、やっぱりこれっきりよ、いやねえ。そして、私は恐慌を来します。こうしてハガキが四分の一になると、私の方は妙な逆作用が起って、何だか四倍書かなくては気のすまないような猛然たる心情となります。ハガキではあなたも何となし坐りにくいような御様子に見えます。益※[#二の字点、1−2−22]この家はかわれないわ。四年の間郵便局へはひどいときには一日三四度用事がありますから、そのおかげで、やっと、来月は何枚か封緘をわけてもらいます。実感でわかるように、とおっしゃったこと、大意地わるです。
いろいろなものがなくなったが、こういうものもなくなるのね。ダラダララインは一撃のもとに破れますね、こういうことに及ぶと。
「北京の子供」は、よんで居りませんけれど、この間包む前パラパラとくって見て、そう思いました。小父さんというような情愛があるでしょう? いかにも小父さんぽい味ですね。
お恭ちゃんの洋裁は大助りよ。お久さんの娘は千鶴《ちづる》という
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