って。あとになると手術出来なくなると云ったそうです。きっとあなたの方へもたよりをよこしますでしょう。
光町の留守は冨美子とあの亡くなられた河村さんといた、従姉のひとというのがいるそうです。冨美子ももう四年生だから大丈夫ね、誰かがいさえすれば。
これから二人にそれぞれ手紙をかいてやりましょう。
多賀ちゃんも、世の中がこの位のうちにちゃんと安心出来るようにしておいた方がいいわ。当然もっともっとになるでしょうから。
うちでは、今までいた女中さんのうち一人かえり、今は派出さんともとからいるのと二人。それに書生さんが一人出来ました。うちのまわりを掃く人がこれで出来て、どうやら狸の穴のような落葉のしまつもつきそうです。どうしても一人男の手がいるのね、外まわりをやってくれる。
うちの連中も年をとったから、今度はうまくおけるでしょう。
S子さんがごく近々おめでたで、私が名づけ親にきめられました。うっかり忘れていて、きのうハガキ貰って些か狼狽よ。何という名がいいでしょうね。S子さんはあれでハイカラ好きで、名の面白さの分りかたが、旦那さんとはちがうでしょう。そういうことも考えなくては。一字が好きというが如しよ。
うちの風邪は大体退治が終りました。国男も一昨日から出勤。太郎も今日から御出勤。
十二月に入るといろいろの税があがるので、この頃は大変らしいわ、今のうちというので。呉服屋なんか。
魚の配給率が、家庭用70[#「70」は縦中横]%、業務用30[#「30」は縦中横]%となったところ、鯛、まぐろ、さわら等はみんな三十%の方へまわって、70[#「70」は縦中横]%の方はろくでもないいわし、いか、くじらの類。売上額は同じですって、70[#「70」は縦中横]%と30[#「30」は縦中横]%と。ひどいものね。早くおきて働けばいいんだ、とおっしゃった馬上の人の言葉も、現実にはこうやってあらわれて来るところに、一通り二通りならぬリアリティーあり。
このごろでは勉強部屋だけよそに持つということも大変むずかしくなりました。配給のことで。
宿屋なんかもやはり新しい税の何かにかかるのでしょう。汽車賃もあがります。バスだけ据おきよ。三等は大してあがらず、二等一等はグンとあがるらしい風です。月給は停止令ですが。だからこの頃では、大経営のその制限の明瞭でないところへと却って希望するひとも少
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