ーマニズムというものを聖一は、わが子可愛さにくくりこんでいるもんだから。ああこんなお喋りをもうやめなければね。
一、おたのまれした本今明日中にあるだけ揃えてお送りします、寿江子の分は(おたのまれした)ありましたから。
一、それから謄写のこと、きょうこれをかいてから出かけてゆきしらべて森長さんにもつたえましょう。きょうは先ず手紙をかきたくて。代金のこと次のようです。この前の表からすぐ後につづきます。
 あなたの抗告事件に関するもの 四通   四・八七
 熊沢光子手記         〃   七五・一〇
 西沢隆二記録         〃  一四一・一〇
 袴田里見公判調書       〃   三八・八〇
 木島隆明           〃  三三七・〇〇
 証拠物写代          五通  九八・〇〇
 速記第一日料金        一通  二四・〇〇
                  計七一八・八七
 それから、例の表ね。あらあら、十一月は私一度もかいて居りませんね、十一月の二日に一〇二信で十月三十一日までをかいたきりね。何だか又一日から三十日まで並べるのすこし辟易《へきえき》ですから、乙何日、丙何日、丁何日として頂きます。おや、甲があるわ、九時半ごろが三つあります。それから甲と丁との二台連結というのがあってそれは一つ。八時ごろ一旦ねて、十二時ごろおきて、三時頃までかいて又ねたという日。
 甲   三つ
 甲と丁 一つ
 乙   二〇
 丙   六つ
 大体こんな工合、いそがしくてゆっくり遊び日もなくて。
 読書は、二十五日ごろから休んでしまいました。お手紙に最低限なのに、とあり。これからは、最低限は守るようにしようと思います。六十二頁(ああいやね、私はこんな小さい数字をかくとき、理由がなくよくばり性が出て、つくづくいやと思う。でも、ここまでためるのは点滴風なのに。)読書力の範囲というか歯というか、よわいことね。これは全く歴代の作家たちの弱点です。今よんでいるところなんかはね、逆な形では、中村屋の主人、黒光女史なんかには実に実によくわかりやすいのです、きっと。生活感情の土台の廻転度数だから。何て腹立たしい可笑しさでしょう。
 きのうから十日朝まで私は一人になります。藤江、休みをとってかえっているわけです。昨夜寿江子が来て、とまっています。
 きのううかがうのを
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