りましょう。
             [#図9、花の絵]
 丸善の本注文しました。研究社へきいたら出版と同時に送ったという返事でした。まだつかないでしょうか。何でも十二日ごろ発送したそうですが。払込は二月十六日にして居ります。あの英和どうでしょう。わるくありませんでしょう?
 家のこと、暮しのこと。寿江子の方へも手紙かいておきました。今に返事よこすでしょう。そしたら又よく考えて、御相談いたします。護国寺のところから、音羽へ曲らないでずっと雑司ヶ谷へぬけて日の出の裏を通って池袋へ出る市電が四月一日から開通します。日の出の三丁目あたりからそちらの横へ出られるわけで、団子坂方面からは一直線、のりかえなしとなりました。ひさは、友達を代りに見つけられそうです。大いに助ります。けれども、全体的な経済の点から、家のこと、考えなければならず。もし、本郷に動くとして、その電車が通るようになったの、何とうれしいでしょう。あれへのりこれへのりしないですんで。時間はすこしかかるでしょうが。これもまだ未定ですけれども。今度そちらからのかえり、林町までずっと行って見て時間を調べましょう。
   お約束の表  三月十日――二十日迄。
    起床     消燈    頁
十一日 六・三〇   一〇・二〇 十五
十二日 七・三〇   一〇・一〇 四〇
十三日 六・四五    九・一〇 四二
十四日 六・三〇   一一・〇〇 四六
十五日 七・三〇(水)一〇・四〇 五七
十六日 六・四〇    九・四〇 二〇
十七日 六・三〇   一〇・〇〇 一五
十八日 六・五〇   一〇・三〇 三四
十九日 七・〇〇(日)一〇・五〇 五一
二十日 六・三〇   一一・〇〇 二四
 この頃本について感じることは、一つの本を、何冊も持つの、どういうのかと思っていたら、それが手元にあるなしばかりでなく、違ったときに又よむときやはり別の本がいいということがわかり面白く思います、その時々で引っぱり出して来るところが変化し進みもするので。それから、前に読み終っているものが、他に一歩出たため、又ひろい展望で思いかえされてよみかえしたくなるというようなこと。
 又曇って来ましたね。久しぶりの外気。風邪をお大切に、呉々。

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[自注11]卯女ちゃん――中野重治の娘。
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 三月二十
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