竅A過ぎたるは及ばざるが如き有様ですね。しかしクッション代りとしては或はよかったのでしょうか。今年のは、大変よい模様でしょう。闊達であって品もよい。
『日本経済年報』の最後(本年度)が来て、なかなか面白うございます。事情をよく説明する引用としてつかわれている本。
 斎藤直幹『戦争と戦費』、サヴィツキイ『戦争経済学』もうおよみになった本でしょうか。或は興味がおありになるかと思って。もしおよみになるようでしたら送ろうと思いますが。
 きょう机に向ったのは、一種の激しい執筆の欲望を感じたからで、もし出来たら私の総ざらいをかきはじめようとしたのでした。でも、西瓜では駄目ね。南瓜《かぼちゃ》頭というわる口があるが、西瓜はまだまし。(なかみがたべられる)
 きょうは寿江子一日滞在。お正月はここでしようかというようなことを云って居ります。そうなれば私はやや便利です。今年は、どこか一生懸命な心で我々の正月を考えていて、いつものように全く助手なしでは、時間がおしくなって結局何もやらないでしまうから。私たちのところで正月をしたことはこれまで一度もない。ですから、それもよいでしょう。島田のおうちでも、野原でも、それぞれに今年は正月というものを、特別な感情で迎える仕度をしていらっしゃるだろうと察しられます。
 年内に(正月の十日に入営故)隆ちゃんにお祝を送りとうございますね。いろいろにつかえてお金でもよいでしょう? このこと考えておいて下さいまし。達ちゃんの入営のときは、十円お送りした(達ちゃんに)と覚えて居ります。新しい丈夫な財布を一つ買ってその中にカワセを入れて隆ちゃんに送って上げましょう、ね。達ちゃんは雑誌の他、岩波の『坊っちゃん』『小公子』その他送ったから冬ごもりの本はあります、ハーモニカもあるし。
 早く癒そうと随分大切にしているのに、ダラダラと永いこと。それに私は大変珍しい経験をして居ります。これまで盲腸をやったときも何かひどい熱を出したときも、土台は疲れが原因であったと見え、横になっていることにちっとも苦がなかった。夜も昼もよく眠って、夕刻から段々夜になり、本当の眠る時刻が来た刻限に、一種の焦々した心持を感じたりしたことなかった。初めて、今度はそういう気持を経験して、寿江子曰ク、「くたびれでない病気ってそういうものよ。」
 そこでいろいろと、考え、私が今まで思って見ることも及
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