ァな互の触れ合いで、そういう感覚の中では消散されてしまうものであるとわかっているから、こだわりとしてのこっているのが一層いやね。我々のおかれている事情に、どこかで一杯くったようでいやね。
 私としては、心からの感情表現として、こうしか云えない。いやな思いをさせてすみませんでしたが、私の当惑という程つよくはないが困った、いやな気持も分って下さるでしょう。早くそんなもの、私たちの間から弾《はじ》き出してしまいましょうよ。私に何にもくっついているのではないのよ、二人の間へわきから何かが入ったのです、そうでしょう? くりかえしくりかえしふれることでマメやタコにしてしまわず、一刻も早く消し弾き出す種類のものだと感じます。それが健全な生活力の姿だと思います。独り合点かしら。
    ――○――
「オイゲン先生反駁」は実に面白かった。そして有益であり、面白さに於ては勉学はじまって以来でした。ああいう風に全面にふれているところに独特の妙味があります。この間教えて頂いた哲学の本にうつる前、同じ一冊の中に入っている住宅についての文章をちょっと読みます。何しろ昨今住宅問題は到るところで話題となって居る始末です。やすい貸家は殆どない。一方『朝日』の広告にしろ、売家ばかりです。ドンドン売り家が出ている。近年なかった現象です。十条の方などでは女工さん[#「さん」に「ママ」の注記]「帰ってあんた眠るだけですもの、一部屋へ三人ぐらいおいて十七円ぐらいずつとっても、たのんでおいてくれって云いますよ」というボロイ儲けの話も耳にします。興味があります。この文章のわきにひかれているのは、貴方の線かしら。人間生活のあるべきようという計算からいうと、八十円の月収の人は家賃十五円で、しかも十五円の家賃の家がいかにあるべきかと云えば、広い庭があって、子供部屋までがあるんだから、どこのことかと思うと、文学史をやる高瀬太郎という人が云っていた。結婚して家を持とうとしているので実感があるのです。さて、では表を添えて、これは終り。
   起床   計温  就眠     計温
21 六・五〇  六・五 十時十五分  六・四
22 六・四〇  六・五 十時十分頃  六・五
23 七・〇〇  六・四 十一時    六・四
24 六・三〇  六・四 十時     六・三
25 六・四五  六・三(この日から四時ごろ)九時四十分 
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