男 女
ロシア 三七六 三三九
ウクライナ 五六七 二七七
グルジア 四五八 三三一
白ロシア 五二〇 二三一
アルメニア 四三五 二四二
トルコ 一三八 二三
ウズベク 六三 一〇
トルクメン 四二 二
ドイツ人(ロシア居住) 六一二 五九二
朝鮮人(ロシア居住) 五五三 二九一
タタール 四一六 二五七
チュバーシ 四八五 一六五
モルダヴァーン 四三一 一二二
バシュキール 三四六 一四八
ブリヤート 三六九 九三
アブハーズィ 一七八 二五
カザーク 一二五 一一
ヤクート 九九 二三
ダゲスタン 一〇九 一二
キルギース 八四 三
タジック 三九 三
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ロシア共産党員は全部で百六十六万四千八百五人だがどの位の民族別の率で加入しているか。
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共和国別 党員数 一万人の成人に対する比率
ロシア共和国 一一三五三一二 一九七
ウクライナ 二四六七〇五 一四七
白ロシア 三五二七四 一二六
ザカウカアズ 八六一五七 二七一
ウズベクスタン 四〇三一八 一二〇
トルクメンスタン 一〇二五一 一六五
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こんな工合だ。砂漠と根雪の上に文化の光がさした時、そこにはハッキリその文化をもたらした原動力プロレタリア、農民のための階級的指導力が根をおろしているのだ。
この表でも分るように、例えば婦人の文盲率の最も高いトルクメン、キルギース、ウズベクでさえ、一九三〇年の夏、モスクワで演劇オリムピアードが開催された時はどうだったろう。これらの民族の国立劇団が、自分たちの地方の生産、これを中心として行われる階級闘争を主題にした脚本をもって、やって来た。そして、幼稚であるにしても特色のある演技で大衆的喝采を博した。
然し、いずれにしろ広大なソヴェト同盟だ。辺土地方には、まだ沢山文化向上のための不便がある。鉄道の沿線へまで二日かかるところに住むような勤労者は、講習会へ出かけると云ったって大変だ。そういうときはどうなるだろうか。
心配無用だ。社会主義のソヴェト同盟では「生徒が学校へ行かなければ、学校が生徒のところへ行かねばならぬ」。通信教授だ。五ヵ年計画とともに責任ある通信教授網はひろげられる。百六十万人の講習生が教育あるようになる。
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――ラジオを階級のために――
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新聞はよめない婆さんも、ラジオでならスターリンの演説もきけるというものだ。
五ヵ年計画はこの階級的文化の声を、都会の勤労者住宅居住者五〇パーセントに、農村では三五パーセントの農戸へ響かせる計画だ。つまりラジオ拡声装置所は集団農場の拡大につれ二万四千から五万千ヵ所に、聴取者は二百万人だったのが四百万人になろうとしている。
次に見落してならないのは映画館の増大だ。五ヵ年計画の初めシネマ館は一万五千三百あった。ここにも晴れやかな拡張だ。今に、ソヴェト同盟勤労者は、労働組合の手帳を見せて買う半額切符で楽しく映画を八万七百ヵ所で見ることが出来るのだ。
文化基礎が大衆的に、こう拡大してこそ、初めて輝しいプロレタリア芸術が花咲くのだ。
ソヴェト同盟の芸術家は、作家も俳優も映画製作者も、そのことは骨の髄から知っている。だから、例えば、国庫負担の全学齢児童就学の問題が起った時、作家は決して引っこんで小説だけ書いて納ってはいなかった。いろいろな本で、講演で、未来のプロレタリア文化の建設者を送り出す土台として、全学齢児童就学を支持し、鼓舞している。
ソヴェト同盟の労働者、農民は社会主義生産を高めることによって、自身の文化を驚異的に高めつつある。ところが、階級が文化的に高まれば高まる程、彼等が知るのはその様に文化的発展を遂げさせる基礎としてのソヴェト同盟の社会主義生産の価値だ。愈々社会主義的生産の技術を高めようとする。かくてより高く、高く!「五ヵ年計画を四年で!」これは全く正しい生産と文化とをこの地球にもりたてようとするソヴェト勤労者の心からの叫びなのだ。[#地付き]〔一九三一年十一月〕
底本:「宮本百合子全集 第九巻」新日本出版社
1980(昭和55)年9月20日初版発行
1986(昭和61)年3
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