てゆけぬようにしようとする。
検束されていた間、それから六月二十五日に出て来て今日になるまでに私の学んだことはただ一つです。それは文化活動をふくむプロレタリア解放運動の全線で、わたしらが一歩でも正しいわたし達の主張を守ろうと思うなら、そのためにすべきことは敵の暴圧に対する精力的で科学的な逆襲があるばかりであるということです。
私は宮本顕治と結婚して一ヵ月半ばかりで捕えられ、今宮本は敵の妨害によってどこにいるか私は知ることが出来ない。しかし、彼は彼の部署を守り立派に為すべきことをしていると信じています。私はプロレタリア婦人作家とし、彼の妻とし、革命的な働く婦人大衆の一人として進むべき道を益々みなさんとともに強固に進むだけです。[#地付き]〔一九三二年七月〕
底本:「宮本百合子全集 第十四巻」新日本出版社
1979(昭和54)年7月20日初版発行
1986(昭和61)年3月20日第5刷発行
底本の親本:「宮本百合子全集 第九巻」河出書房
1952(昭和27)年8月発行
初出:「文学新聞」
1932(昭和7)年7月15日号
入力:柴田卓治
校正:米田進
20
前へ
次へ
全5ページ中4ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
宮本 百合子 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング