も友達、同時代人、或は先輩後輩であろうか。
 かりに、自分が当夜の主人公であり、画業何十年かの果にこういう席のわり当ての還暦の祝を催されたとしたら、私は戦慄を禁じ得なかったろうと思う。
 芸術家は孤独をおそれない勇気を常にもたなければならない。けれども、おそるべき性質の孤独があるとをいうことをも知らなければならない。



底本:「宮本百合子全集 第十八巻」新日本出版社
   1981(昭和56)年5月30日初版発行
   1986(昭和61)年3月20日第2版第1刷発行
初出:同上
入力:柴田卓治
校正:磐余彦
2004年2月15日作成
青空文庫作成ファイル:
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