赤軍、赤色艦隊の軍事活動にうとかったと同様に、更により深い意味をもつその平和建設の能力と功績を理解していなかったのだ。
研究委員会は、赤色陸海軍に対する組織的な作家の接触と赤色陸海軍内の文学研究会指導を決議した。そして、ゴーリキー、デミヤン・ベードヌイ、セラフィモヴィッチ、ファジェーエフ、バトラーク、グラトコフ、セリヴィンスキー、メイエルホリド、ベズィメンスキー、イズバフ、オリホーヴイなどが、バルチック艦隊文学研究会員、赤軍機関雑誌編輯者、赤衛軍劇場管理者その他と、赤色陸海軍作家文学連合中央評議会を組織した。それからほんの数ヵ月経たぬうちだ。ブルジョア・ジャーナリズムさえ、その規模の大さと国際的計画とで、驚きを示さずにいられなかったソヴェトにおける産業党の大陰謀が発覚した。
これまでだって、ソヴェトのプロレタリアートは幾度か国際的な陰謀によって生産妨害を受け、それを撃退して来た。現に一九三〇年の夏にもイギリスの金でやられていたソヴェト漁業反革命運動の一つがバレた。引きつづいて、この産業党の大陰謀だ。フランスの元首相ポアンカレー、外相ブリアン、英国の労働党外相ヘンダアソン等の嘘の皮が
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