の実際の価値、指導者である共産党[#「共産」に「××」の注記]の価値を知るようになった。婦人党員の数は年々殖えて一九二八年にさえ十六万七千九十六人となった。或るひとは、こういう話をきいて云うかもしれない。「あんまり話がよすぎて嘘みたいだ。本当だったにしろ、それはソヴェトのことで、あんまり遠いや!」
ところが、姉妹! ソヴェト同盟で勤労婦人がもっているおどろくべき地位や権利は、本来けっして特別なものではないんだ。
女が、労働者として生産に参加し、一人前に働くとき、汗といっしょに体につく、プロレタリアート婦人の世界的な権利なんだ。
それを今まで認めない訳は、一言でつきる。ブルジョアどもに、損だからだ。ブルジョアは、女を搾取しつづけるために、封建的な男尊女卑の考えかたを、男の労働者に宣伝するばかりではない。女の中へまで宣言しているのだ。
ソヴェトに対する逆宣伝を勇敢にハネつけろ! そして一日も早く、ソヴェト同盟の女が獲得した幸福を、われ等のところにも打ち立てろ![#地付き]〔一九三一年五月〕
底本:「宮本百合子全集 第九巻」新日本出版社
1980(昭和55)年9月20日初版発行
1986(昭和61)年3月20日第4刷発行
底本の親本「宮本百合子全集 第六巻」河出書房
1952(昭和27)年12月発行
初出:「婦人戦旗」(「戦旗」臨時増刊)
1931(昭和6)年5月号
入力:柴田卓治
校正:米田進
2002年10月28日作成
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