ニいう。
数日後の初雪。自分菓子を買い、佃と和田にあげる。数日後高垣氏と三人でパリセードにゆく。オペラを断ったこと。あの鬼婆のこと。
一、眠らぬ夜、決心
一、小雨降る日(二月二十六日)和田と買いものに出かけ、リボン、ダックその他、夜、セミナーにゆき万一自分が結婚すればAとよりしないことを話す。グラント Tomb の囲りを、幾度も幾度も歩き、その結婚に必要な条件について話す。
一、三月になり、春と冬との入れ換り、降雪があるかと思うと、二三日後は、霧の濃い亢奮する日、やがて激しく風の吹く、乾いた日が来る。
雪が朝降ってはれた午後、若松に野中夫人によばれたかえり、Miss コールフィールドにより、佃のことを話してしまう。
土曜日ダニエルに会い、和田が話したという私のことを自分で話す。
○日曜、ミス コールフィールドを誘って Mrs Sho のところにゆき、コスモポリタンクラブにゆく。かえりにベルギー人の女と四人で Miss Caulfield のところまでかえる。
彼女の意地わる。
New York Victory Day.
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○中西との話。南が来る。(忠告)佃の模[#「模」に「ママ」の注記]子の変って居ること。
〔欄外に〕Easter[#「Easter」は罫囲み]森田、岩本散歩 或日曜後藤避暑の話、ミス ダニエル 決心、出立。
○徳山が南との婚約を破ったとの話、それにも Miss が関係して居るとのこと。Miss Caulfield についての考、徹夜、
○ライブラリーで暫く会わないという手紙を書いて絶交する。
○イースター後、春、殆ど初夏の五月 鶴見氏との交際 河合、ハザノブウィッチ。学校のインディアンダンス。静けさを求めあこがれる心持劇しい。
五月二十日 Lake George に立つ。
Lake George で。
○店主に書いた手紙――佃がそれを自分に見せたとすれば悪意があるのでないことは明だ。彼のうちに自覚せずこのような文句を書かせるものがあるのか。伸子は、或人のおできが自分に悪感を催させるからと云って、其人に悪意がない以上とがめられない、気の毒さを感じた。
○佃が、下の賑やかな笑い声を叱ったこと。
○札を下げたこと。
○西君が水に溺れかかったとき、彼に親切にすることについて気まずく感じたこと。
○店でものを売るとき 彼が叱ったとき
一、家(再び見る)家族の感情。周囲(女、姙娠ということ)
部屋。蔵前の。雪げの日、スエ子と遊んだこと。遊び乍らの夢想。
一、Aの帰国
Aの田舎
一、困乱、安積(祖母。いやな周囲)A、田舎へ再びゆく。
一、家さがし、
一、別居生活、不なれな生活から来るヒステリー
一、作、Aの仕事、衝突、淋しい暮、祖母、
一、引越し。そのための不快。Aの父上京、Aのわるい態度、自分の往復、Aと自分との生活の不安の芽。
一、Aの帰国に対する自分の心持、スリッパア、着物
一、かえった日 夜、あの心持、
――○――
一、何とない皆との不調和、彼の引こみ、食卓に来るおそさ、ひるま片づけのこと、本田の道ちゃんの来た夜、
一、自分仕事をしたい 出来ず、国男と銀座で会った日の衝突。三土会のこと、いろいろ不安を感じる。母の言葉。
〔欄外に〕
Kと資生堂のこと。
片づけのこと。三土会のこと。
次第に母の感情悪化する。――風呂のこと。
‖
かすかな嫉妬、不快さ
Aの態度の自信ナサ
‖
自分の其等に対する態度の子供らしさ
一、安積
忘れた筋書。Aノートを入れてよこさず。
一、かえる、もう七月。下旬両親との衝突 養子問題。自分ことわる。
〔欄外に〕母の腫物
一、家さがし
一、九月三日林町から引越す。
――○――
一、生活に馴れない不安、有尾の家、隠居所のこと。
一、それ等の間にも雲が切れたように親子の情は動く。対話、母の父に対する感情等、
一、翌年五月 又安積、会田 祖母。Aよりの手紙その他
一、夏、福井、あの家、二階 仕事(我に叛く)盆踊。渡辺。なまずとり。急な帰京
一、作についての衝突、あの夜、西洋間、父
自分のさっぱりさと淋しさ、
○会田さん来(十一月二日)スエ子と、林町のことを云って涙をこぼす。
○翌々日祖母、(糸織の被布、クリップ、)金、八十の祝、(十九日)林町にむりやり引っぱってゆく。
一、青山への引越し、そのための感情
一、その大晦日
一、春 三月 福井より老父来、自分の心持。
前後のいきさつ、A、「今月は伸子が二つも三つも小説を書いたから大変やりくりに都合がいい」
三宅坂、
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