十七日 フィティアに行く。
   十九日 ホテルで一緒に食事をし、夜はグランパがダディの packing を手伝う。三人で、夜フィテアにかえる。
   二十日 ダディを二時四十分の汽車に見送り、三人で(三浦鍋太郎、矢野)サブに乗り、村川氏に会いたいと云うので、送ろうとするAを強いて一〇三町目でおろす。
  二十二  Betrothal に行く約束があったので、Aに電話をかける。少し喉の工合が悪いと云う。気の毒に思いながら行く。二度目。マティネー。夕方早く B'way を歩いて帰る。せわしい夜の B'way
  二十四日 ハムプテンのハムレット、和田と三人。(のろのろとして居る和田)和田の不自然な緊張と荒々しさが自分の心を苦しめた。風の激しく寒い日
  二十五日 電話で、ワーレスロッジに行くことを告げる。
  二十六日 夜電話にて話す
  二十七日 帰紐、夜逢って、リバーサイドを歩く。
  二十八日 此日Aは始めてセミナーから Avery に来る。此頃自分はアベレーホールでイジプトの研究をして居たのだ。
   三十日 A、Avery で Persian と Chinese Art を調べ始める。夜ファシールに行く。
  三十一日 Avery で隣の区切りにグランパが来る。背中を見せて居る。自分の心持。
二月  一日 Ideal husband を Miss Wells と見る。
    二日 日曜。始めて Jefferson の説教を聞く。
    三日
二月  八日 始めての雪。Avery で、午後こっそりお菓子を買いに行って、来て居た和田とAにあげる。夜九時半頃まで Seminar に居てあとは雪の中のキャムパスを歩く。それからフレンチペーストをたべる。
二月 一〇日 始めて河を越してパリセードに行く。高垣氏と共に。
二月 十三日 誕生日、皮の袋、岩本さんと三人で若松へ行く。下の Whittier のホールでは、支那人のミーティングがあった。此日のAの日記。〔以下原稿十二行分欠〕
二月 十五日 いつかおすしを食べたいと云ったのが真個に成って夜和田さん、岩本さん、吉田、その他が S. C. に呼ばれた。美くしいグレト フルートが、サクランボーで飾られたのを見て自分はどんなによろこんだか。
   十八日 “She wanted to stay in her own 
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