臆面なくブルジョア自身の利益を守るためには形を変えられるものであるか、まざまざと理解される。
 ブルジョア自身の利益である間ラジオも新聞も劇場も世界平和主義、協調主義を放送する。それがブルジョアに不便となれば、忽ち理屈のあるらしい口実によって、まるで逆のことをドンドン宣伝するのです。
 われわれ働くものにとっては、常にわれわれの立場に立ち、真実を明らかに示し、進む道を示してくれるわれわれ自身の文化、プロレタリア文化がなければなりません。
 これまでは、各団体が別々に働いていた種々のプロレタリア文化団体が今度結合して日本プロレタリア文化連盟となったのは、ほんとに悦ばしいことです。
 その中に、働く婦人大衆のいろいろの文化的問題をとりあげて行く婦人協議会というのもあります。
 わたし達みんなの路を照らす正しい篝火《かがりび》として、日本プロレタリア文化連盟を守って強く輝しく育てなければならないと思います。[#地付き]〔一九三二年一月〕



底本:「宮本百合子全集 第十四巻」新日本出版社
   1979(昭和54)年7月20日初版発行
   1986(昭和61)年3月20日第5刷発行
底本
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