ると死んだやうになる、偶然飛び込んだ旅人を泊める宿屋までも、十時になると眠り込む。
出征を祝す、の征旗も、旗を取り込んで、てつぺんに葉を少し残した旗竿だけが、淋しく軒先きに立つてゐる。
明日はどうなるであらう。
[#地から1字上げ](昭和十二年十二月)
底本:「筑摩現代文学大系 36 葉山嘉樹集」筑摩書房
1979(昭和54)年2月25日初版第1刷発行
※底本は、物を数える際や地名などに用いる「ヶ」(区点番号5−86)を、大振りにつくっています。
入力:大野裕
校正:高橋真也
1999年10月17日公開
2006年2月2日修正
青空文庫作成ファイル:
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