事である。しかし四十年間最も親愛なる生涯を共にし、常に夫の心より光明と真理とを得たることあたかも活ける泉を汲むが如くあった自分であるから、その心を充たしておった思想を辿る事の出来ないはずはない。情愛の心をもってこれを考うれば、不明の文字もその意の解せられぬことはあるまい。情愛の眼をもってこれを見れば、他人の読めない文字も読めないはずはあるまい。思えば長いこの年月の間、足らわぬ我身の心尽しの助力をも受けて下さったのみならず、法学上の問題などについては、常に話もし文章を読み聞かせもして下さったのである。またこれらの問題は皆常に彼君の心を充たしておった事柄であるから、聴く自分に取っても真に無限の興味があったのである。かような次第で遂に自ら心を励ましてその事に当るに至ったのであると夫人は記している。
右の叙情文は、とても適当に訳出することが出来ぬから、次に原文を抄出することとする。
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“I have gathered some courage from the thought that forty years of the most intimate communion
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