うふん》なれども、今の有様を見れば我は悉皆《しっかい》短にして彼は悉皆長なるがごとし。
もとより数百年来の鎖国を開きて、とみに文明の人に交わることなれば、その状あたかも火をもって水に接するがごとく、この交際を平均せしめんがためには、あるいは彼の人物を雇い、あるいは彼の器品を買いて、もって急須の欠を補い、水火相触るるの動乱を鎮静するは必ずやむをえざるの勢いなれば、一時の供給を彼に仰ぐも国の失策と言うべからず。然りといえども、他国の物を仰いで自国の用を便ずるは、もとより永久の計にあらず、ただこれを一時の供給とみなして強いてみずから慰むるのみなれども、その一時なるものはいずれの時に終わるべきや。その供給を他に仰がずしてみずから供するの法はいかがして得べきや。これを期することはなはだ難し。
ただ、今の学者の成業を待ち、この学者をして自国の用を便ぜしむるのほか、さらに手段あるべからず。すなわちこれ学者の身に引き受けたる職分なれば、その責《せ》め急なりと言うべし。今わが国内に雇い入れたる外国人は、わが学者未熟なるがゆえにしばらくその名代を勤めしむるものなり。今わが国内に外国の器品を買い入るるは
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