近づいたやうだ。平家有王島下の条に諸阿修羅等故在大海辺といふ御経の文句が引いてある。
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軒近く青木の茂る心地よさそのごと子等の丈伸びてゆく
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いつもみづみづしい大きな葉を拡げて四時変ることなく真赤な頬つぺたのやうな色の実さへ一杯つけてゐる青木は成るほどさういはれて見ると、どんどん背の伸びて育ちゆく子供達を象徴するものの様に思はれる、私達凡人は詩人に教へられて初めてさういふことが分るのである。
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大山寺笹の幾葉の隠岐見えて伯耆の海の美くしきかな
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昭和五年五月山陰に遊ばれた時の作。大山寺から見た光景。絵の様に眼前に展開する。洵に申し分のない歌ひ様で、折から端午の節句で笹で包んだ粽でも出たのであらうか、熊笹でもその辺りに繁つてゐたのであらうか、そんな縁で笹の葉が出たのであらうが初夏らしい趣きが現はれる。
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三十路をば越していよいよ自らの愛づべきを知り黒髪を梳く
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若い女が年をとるに従ひ少し宛若さの失はれてゆくのを感じて歎く心持は多く歌は
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