轤オていた。昼ごろ罹災証明がもらえて戻ってくると今度は間もなく三原市から救援のトラックがやって来た。
私は大きなニギリ飯を二つてのひらに受けとって、石垣の日陰にもどった。ひもじかったので何気なく私は食べはじめた。しかしふとお前はいまここで平気で飯を食べておられるのか、という意識がなぜか切なく私の頭にひらめいた。と、それがいけなかった。たちまち私は「オウド」を感じてノドの奥がぎくりと揺らいできた。
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ガリヴァの歌
必死で逃げてゆくガリヴァにとって
巨大な雲は真紅に灼けただれ
その雲の裂け目より
屍体はパラパラと転がり墜つ
轟然と憫然と宇宙は沈黙す
されど後より後より迫まくってくる
ヤーフどもの哄笑と脅迫の爪
いかなればかくも生の恥辱に耐えて
生きながらえん と叫ばんとすれど
その声は馬のいななきとなりて悶絶す
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底本:「ガリバー旅行記」講談社文芸文庫、講談社
1995(平成7)年6月10日第1刷発行
底本の親本:「定本原民喜全集2」青土社
1978(昭和43)年9月
※底本の奥付には、原著作者の表示はありません。し
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