[フをやとい入れました。ところが、新しくやとい入れたヤーフは、海賊だったのです。」
こんなふうに私は話してゆきましたが、主人は海賊などというものが、てんでわからないのでした。そしてこう尋ねます。
「一たい、何のために、何の必要があって、人間はそんな悪いことをするのか。」
そこで、私はいろ/\骨折って、人間の悪徳を説明してやりましたが、彼はまるで、一度も見も聞きもしなかったことを聞かされたように、驚いて憤るのでした。
私と主人とは、それから後も何度も会って、いろんな話をしました。私はヨーロッパのことについて、商業のこと、工業のこと、学術のことなど、知っていることを全部話してやりました。しかし、この国には権力、政府、戦争、法律、刑罰などという言葉がまるでないのです。ですから、こんなことを説明するには、私は大へん弱りました。あるとき、私はこんなことを主人に話しました。
「今、イギリスとフランスは戦争をしているのです。これはとても長い戦争で、この戦争が終るまでには、百万人のヤーフが殺されるでしょう。」
すると主人は、一たい国と国とが戦争をするのは、どういう原因によるのか、と尋ねました。
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