んかなつてたまるものか‥‥、伊津子は家へかへつて、夜釣りに行くのだと支度をしてゐる良人をつかまへて、釣りなんか行かないでくれと云つた。そして、交番の醉つぱらひの女のやうに、風呂場から手拭を持つて來て、頭が痛いよ、頭が痛いのよと泣いてみせるのであつた。
底本:「惡鬪」中央公論社
1940(昭和15)年4月17日発行
※「灸」と「炙」、「灸點師」と「炙點師」の混在は、底本通りです。
※底本は、物を数える際や地名などに用いる「ヶ」(区点番号5−86)を、大振りにつくっています。
入力:林 幸雄
校正:花田泰治郎
2005年6月27日作成
青空文庫作成ファイル:
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